イノベーションを創出 ナノテク・MEMS
アルバック,独自の新型スパッタを開発
サイドスパッタ方式の採用で
パーティクル付着を低減,高品質な成膜を実現
清水聡/調査部
半導体・FPD向けスパッタリング装置のリーディングメーカーであるアルバックは,研究・開発・小規模生産用の超高真空対応スパッタ装置jsputter「JSP-8000」の販売を開始した。同装置は,独特のサイドスパッタ方式を用い,磁性材料多層膜,透明導電膜,強誘電体膜の他,各種MEMSなどの研究開発,多品種少量生産に対応した装置であり,半導体やMEMS,太陽電池などの分野での拡販が期待される。
最大の特徴であるサイドスパッタ方式

図1 jsputter「JSP-8000」の適合オプション
同装置の最大の特徴はサイドスパッタ方式の採用である。通常,研究開発向けなどのスパッタリング装置は,デポアップスパッタもしくはデポダウンスパッタ方式であり,基板とスパッタカソードが上下の位置関係にある。しかしながら,その構造に起因して,従来型装置を用いると,成膜時にパーティクルやフレークが試料やカソード上に落下・付着してしまい,高精度の成膜ができないという課題があった。
今回開発したjsputter「JSP-8000」は,従来方式に対してスパッタカソードと基板を直立させたサイドスパッタ方式を用いている。同方式を用いることで,成膜時にパーティクルやフレークが試料やカソードの上に落下することがなく,高品質な膜付けが可能となる。なお,付着量については,1/30程度まで大幅に低減できるとしている。
また同装置は,制御系にPCを標準装備させた事により成膜をレシピで管理できる。またメンテナンス性を向上させており,少量生産にも対応する。使用基板サイズは,不定形小片,50mmウェーハから200mmウェーハで,薄膜の特性制御のための基板温度制御は,水冷から300℃まで対応。さらにオプションで,最高800℃まで昇温可能なことに加え,高温での使用にも対応できる。
新製品の応用分野と販売見込み
同装置は,スパッタによる薄膜作成が必要な研究・開発・少量生産用として使用できる。成膜材料での応用としては,(1)極薄の多層膜が必要な磁性体材料研究,(2)MEMSなどの研究に必要な電極材料・絶縁材料の成膜や埋め込み,(3)太陽電池研究などに必要な透明導電膜の成膜,(4)ピエゾ効果が必要な強誘電体材料の作成などが挙げられる。なお同社では,06年度に10台,07年度に20台の販売を見込んでいるが,MEMS関連の引き合いが先行しているようだ
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