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半導体・FPDの今 主要メーカーの戦略

Excellent Companyの次世代戦略
ディムコ
リードするスチールベルト
世界で唯一のシームレス化がさらなる躍進の鍵

 

松田清義氏
▲開発部 開発課 課長
 松田清義氏

スチールベルトのリーディングメーカーであるディムコは,半導体・FPDに限らず,幅広い分野で付加価値の高い製品を提供している。そして同社が現在注力する製品の一つがシームレススチールベルト。つなぎ目のない同スチールベルトは,ナノインプリント技術の生産を大幅に向上できると注目を集める。

堅調な成長見込む

ディムコは,カスタマニーズを形にすることを目指す「提案型」企業。 高い技術力と幅広い経験をもとに,枠にとらわれない柔軟な発想により,多様化・高度化する顧客の要望に柔軟に対応している。さらに,カスタマからの課題をクリアするだけではなく,付加価値の高い製品づくりをを実現していることも,同社の大きな特徴の一つである。

そんな同社の主力製品,それがスチールベルトだ。スチールベルトの応用分野は多岐にわたり,食品関連から医療品搬送,そして当然のことながら半導体や電子部品,FPDなどのエレクトロニクスに幅広く用いられている。

06年度のシームレスベルト関連の同社開発の業績を見てみると,売上高は1億円強。そのうち,FPD製造関連向けが70%となっており,同分野の比率が前年度に比べて著しく拡大している。07年度については,FPD分野などで一層の伸びが見込まれるが,新規分野への拡販を含めて5年後には10億円規模の売り上げを狙う。

多種多様な製品ラインナップ

▲ステンレススリーブ
▲ステンレススリーブ

幅広い応用分野を持つ同社のスチールベルトは,各アプリケーションに最適化するため,当然のことながら製品ラインナップも幅広い。

例えば,搬送用スチールベルト「DWタイプ」は,コンベヤに使用するベルト。(1)ベルト表面が平滑性に優れ,搬送の停留に最適,(2)耐薬品性,耐熱性があり,厳しい環境での使用に最適,(3)発塵が少なく,クリーンルーム内での使用に最適などの特徴を有しており,導電性を生かして,半導体などの帯電防止搬送などに用いられる。また,同社のワイド薄型スチールベルトコンベヤは,ステンレスベルト1本で超薄型化を実現しており,ローラや樹脂ベルト,ネットコンベヤに代わる搬送を可能とする。平面平滑性が良好で,ほつれ,塵埃の発生,帯電がほとんどないため,クリーンルームや高温環境において,FPD関連のガラス基板,フィルム,プラスチック製品など,鋭利な部品の搬送に適している。

スチールベルトがナノインプリントを変える

▲ニッケルスリーブ
▲ニッケルスリーブ

先述の通り,多種多様な分野に製品を展開している同社だが,昨今,特に注力しているのが「シームレススチールベルト」つまり,つなぎ目(溶接部)がないスチールベルトである。そして,その最大のアプリケーションとして期待されるのが,ナノインプリント技術を用いたフィルム形成となる。

1. シートナノインプリント技術

▲各種OAロール
▲各種OAロール

ナノインプリントとは,いわゆる金型を用いた転写技術であり,安価な微細パターンの成形技術として期待されている。しかしながら,その実現には,重ね合わせ精度の高精度化や生産性のさらなる向上など,クリアしなければならないハードルが山積みとなっている。そこで今,生産性向上に向けた一つのソリューションとして,シートナノインプリント技術の開発が急ピッチで進められている。

従来のナノインプリント技術では,平行平板によるプレス成形によって所望のパターンを転写していたため,大面積への転写や連続加工は困難であった。

一方,シートナノインプリント技術による製法では,上下にベルト状に配置した金型の間にフィルムを送り込むことにより,加熱,加圧,剥離のそれぞれのプロセスを連続して行う。これにより,生産性を飛躍的に向上させることができる。

2. シームレスで製造ロスを低減

先述の通り,スチールベルトがナノインプリントの生産を大きく向上するが,スチールベルトのつなぎ目における段差で,生産においては若干のロスが生じてしまうことは否めない。

そこでディムコは,さらなる生産性向上に向けて,シームレスのスチールベルトを提案する。これにより,数mmの継ぎ目で発生する不良チップさえも,なくすことが可能となる。

求められる高度な製造技術

シームレススチールベルトの製造ノウハウは,明らかにされていないが,同社独自の圧延加工(特許取得済み)によって実現されたものであるという。

目指すのはさらなる大型化

シームレススチームベルトは,製品化されてから5年の実績を誇り,現在の加工スペックは,厚さが0.03mm〜0.5mm,直径が300mm,幅が500mmとなっている。そして,08年には直径が1000mm,幅が2000mmという超大型ベルトの製品化も視野に入れており,同社の技術優位性がさらなる躍進をみせる。

ベルトの50%をシームレス化

同社では,07年度に10億円の売り上げを見込む。「シームレス化の付加価値をどこまで認めて頂けるかが,非常に楽しみです。将来的には,スチールベルトの50%をシームレス化することで,他社との差別化を図っていきます」と同社開発部 開発課 課長の松田清義氏は語る。世界で唯一,ディムコのみが持つ,シームレススチールベルト。今後の躍進から目が離せない。


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