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リセッションを脱し,市場回復はいつ?

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半導体・FPDの今 主要メーカーの戦略

Excellent Companyの次世代戦略
サムコ
研究開発向けから量産対応装置へ事業の軸足をシフト
海外にもアジア地域を中心に積極的に事業を展開

 

基板大型化によるCoOへの影響
▲代表取締役社 辻理氏

サムコは,研究開発用途向けの製造装置から,量産向け製造装置へと事業の主軸を移す取り組みを進めており07年7月期はその成果が花開く年となった。また,海外への積極的な事業展開を図っており,特にアジア地域を意識した戦略を次々と打ち出している。

量産向け装置に軸足をシフト

サムコは07年7月期を好調に終えようとしている。すでに07年1月の中間決算業績では,売上高が前年度比46.1%増の21億1200万円,本業の業績を示す営業利益は同250.6%増の2億9800万円と驚異的な伸びを見せており,通期売り上げも中間期予想の41億円を超すことが見込まれている。

その躍進の原動力となっているのが,同社が従来から提供してきた研究開発用途向けの装置ではなく,01年頃より市場展開を図ってきた量産向け製造装置事業である。同社では,量産対応装置として「Cシリーズ」と呼ばれる装置群の提供を行っており,サービス体制などが整った07年7月期は,同事業が本格的に花開く時期となった。なお,CシリーズはCVD装置として「PD-270STLC」など2機種,エッチング装置として「RIE-200iPC」など3機種がラインナップされており,「サービス体制の強化に務めた他,予想以上に高い信頼性が評価されている」(辻氏)といった具合に,注力市場である化合物半導体市場を中心に好評を博している。その結果,Cシリーズの全社売り上げに占める割合は年々増加しており,06年7月期中間期では40%程度であったものが,07年度中間期では65%以上を占めるまでに成長している。今後も量産対応装置の出荷数は増加の一途を辿りそうであり,08年7月期の売上目標である46億円に対し,「50億円を狙う」(辻氏),と強い意欲を示す。また,同社では新製品の開発にも余念がない。06年にはMEMS用高速Siエッチング装置「RIE-800iPB」を投入。現在10%程度というMEMS用エッチング装置市場のマーケットシェアを2〜3年で30%まで引き上げることを狙う。

この他,同社では海外展開にも積極的に取り組んでいる。特に近年はアジア地域に注力しており,06年9月には中国の清華大学とナノ加工技術研究室を開設,共同研究を行う体制を確立した。こうした地道な取り組みにより,同社の海外売り上げ比率は着実に増加しており,07年7月期で25%程度,08年7月期には当初の目標であった30%に到達する見込みである。「将来的には海外の比率を50%まで引き上げたい」(辻氏)と海外事業に対する意気込みをみせる。

同社の海外展開の手法は,その土地に足を付けた地道なものである。特に中国,インドといった国に対しては短期的な成果を求めるのではなく,5年,10年といった長期的な視点に立った戦略を推し進めている。清華大学との共同研究もそうした取り組みの一つである。また,産学連携を推進する研究拠点を本社近くに開設し,国内外を問わず多くの研究者が集える知の集積センターを構築する構想も08年7月期中に実施される見込みである。

京都という古いものと新しいものが交わる風土で育まれた独創性,先進性,そして国際競争力を武器に,世界へと羽ばたき始めたサムコ。「他社にないものを提供していく」と今後の抱負を笑顔で語る辻氏からは強い信念を感じることができた。量産装置の提供という新たなステージに立った同社の飽くなき挑戦はまだまだ続く。


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