半導体・FPDの今 主要メーカーの戦略
Excellent Companyの次世代戦略
日本レーザー
「新生日本レーザー」の誕生が目前に迫る
経営の迅速化で,さらなる事業拡大

▲代表取締役社長
近藤宣之氏
06年度に過去最高の売上高を記録した日本レーザー。経常利益も前年度に比べて約16%増加し,これで13年連続の黒字経営を達成した。07年度以降,経営のさらなる迅速化を図ることで,創立40周年に向けて事業の一層の拡大を狙う構えだ。
06年度は受注,売り上げとも好調
日本レーザーの06年度の業績を見てみると,売上高が前年度比19.7%増の33億600万円と過去最高を記録,受注高も高水準で推移し,ほぼ前年並みの33億6100万円を維持した。なお,経常利益については,7100万円と前年度から約1000万円の増益となっている。成長率では同16%程度の高成長となったにも関わらず,同社代表取締役社長の近藤氏は「ユーロ高,コンポーネント・OEMビジネス(比較的利益率が低い)の拡大,期中における人員の増強などにより,利益が圧迫された」とコメントしており,実際にはさらに上の利益水準を狙っていたと思われる。
人員増強と取り扱い製品の拡大
05年度の同社の人員数は約40名。06年度には一気に50名まで増強が行われた。当然のことながら,それに伴い,取り扱い製品も大幅に拡大。その一例が,New Focusのオプトエレクトロニクス製品となる。従来同社は,他の国内企業を国内総販売代理店としていたが,07年1月からは新たに日本レーザーと総代理店契約を締結している。これにより,日本レーザー本社ビルには,ストックセンターが設立され,在庫の充実,短納期でのデリバリにも対応できる体制が整えられている。なお,07年度には,New Focusの関連製品(OEMなど含む)で,10億円の売り上げを見込む。
新たな日本レーザーに向けて
1. 08年度に売上高40億円
先述のように,日本レーザーが取り扱う製品(サプライヤ)は年々増え続け,現在は50社以上にものぼる。また,アプリケーション分野として半導体や通信関連は引続き活況を呈していることから,同社では07年に受注高40億円,売上高36億円を狙う構え。さらに近藤氏は「創立40周年となる08年度には売上高で40億円を達成する計画です」と語っており,次の大きな目標に向けて経営の舵がきられている。
2. 経営の迅速化が可能に
国内のレーザー商社としては最大規模にまで成長した同社では,創立40周年を一つの節目として,また経営のさらなる迅速化を図るため,MEBO(Management Employee Buy Out)による親会社からの独立を計画している。これにより,「業界に特化した経営ノウハウを生かし,新たな日本レーザーとして進化を遂げ,事業規模の拡大を図っていきたい」と近藤氏はその意気込みを語っている。なお,今回の持ち株会社設立は,業界に新たなビジネススタイルを提案する。従来,海外サプライヤは売り上げの拡大とともに代理店契約を打ち切り,独自に日本法人を設立するケースが多かった。だが,持ち株会社であれば,同社も日本法人に出資し,ノウハウを共有することもできる。レーザー関連だけでなく,様々な分野にも通じる今回の試み,その成否に大きな注目が集まる。