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2. 3元系の鉛フリーはんだに対応

表1 従来技術とマイクロボールバンプの比較
同社のマイクロボールバンピング「μB2」は,真球に近いはんだボールをウェーハに搭載するもの。はんだボールの製造は同社の子会社である日鉄マイクロメタルが担当している。特徴としては,従来のバンプ形成に用いられてきたスクリーン印刷法やめっき法と比べてバンプ高さのバラつきが少なく,また様々な鉛フリーはんだにも対応しているため,バンプを形成する材料の選択範囲を広くとることが可能となっている。特に鉛フリーとしては,Sn-Agのような2元系のみならず,Sn-Ag-Cuのような3元系にも対応している。しかも,Sn/Ag3.0/Cu0.5やSn/Ag4.0/Cu0.5といった一般的な鉛フリーはんだ以外にもSn/Ag2.6/Cu0.6やSn/Ag1.2/Cu0.5/Xのような特徴ある製品を提供しており,顧客に対して,新日鉄マテリアルズ側から「落下衝撃に強いバンプ」といったように逆に提案することが可能となっている。
3. 独自の一括配置技術

▲200mmウェーハ一括ボールバンプ形成例
μB2の製造工程は,顧客からウェーハを預かった後,大まかに言って(1)UBM(Under Bump Metal)の形成,(2)UBM上にフラックスを塗布,(3)はんだボールの一括配置,(4)N2雰囲気中でリフロー,(5)フラックス残渣の除去,という手順で行われる。ここで要となるのがはんだボールを一括配置する技術である。同社では,独自技術として,バンプ形成のマスクとなる孔の開いたプレートを用いてはんだボールを吸着し,ウェーハ上にはんだボールを配置している。ただし,ボールトレイ上で均一な分散を行なうために,振動を与え,さらには単に吸着するだけでは余分なはんだボールを吸着してしまうことがあるため,超音波を用いた振動を加えることで,余分なボールを振り落として,精密なボール搭載を実現している。
4. ボール径60μmのバンプを試作

▲150μmピッチボールバンプ
こうしてウェーハ上に配置されたマイクロボールバンプは,現在の量産レベルでバンプピッチ150μmで60万個以上のバンプを形成することが可能である(ボール径80μm,200mmウェーハの場合)。またウェーハ径も100/125/150/200/300mmに対応している。ボール径に関しては,現在,60μmのものが試作品として開発されており,08年度には量産化を図りたいとしている。ただし,フリップチップとして用いる場合,基板側の対応がまだまだ難しいのが現状で,量産として用いられているボール径は120μm程度のものが最も多くなっている。
新日鉄マテリアルズのマイクロボール・バンピング・サービスは,カシオマイクロニクスとの協業により提供されている。フリップチップ向けとW-CSP向けを提供しており,UBMの形成およびW-CSPの端子形成前までの工程をカシオマイクロニクスが,はんだボールの搭載によるバンプ形成を新日鉄マテリアルズが行っている。両社は工程間の手間を省き効率化を目的に同じ工場内でのサービスを提供している。新日鉄マテリアルズは,同工場において05年3月よりライン量産を開始,08年1月からはボール径200μm以下の小径バンプ形成も24時間体制とすることで,量産規模を拡大させるという。また,今後は同技術を使用したいカスタマに対して,ライセンス供給を実施してく構えで,そうして生産量を増やすことで,将来的にはバンプ形成技術としてのデファクトスタンダードを狙うとしている。
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