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高まるパッケージングの重要性

新日鉄マテリアルズのバンピングサービス
材料からプロセスまで一貫提供
バンプ形成のデファクトスタンダードを目指

小林行雄/編集部

06年7月に新日本製鐵の新素材事業部から分離独立し新たなスタートを切った新日鉄マテリアルズ。同社は,07年4月にマイクロボール・バンピング・サービスを本格事業化し,同サービスを担当するBUMPグループをインターコネクト部として立ち上げるなど,パッケージング分野に向けた取り組みを強化している。同社のパッケージ分野への取り組みから,同社のビジネスの現状と今後の展望を探った。

07年4月に新組織を設立

1. バンピングサービスを本格化

 新日鉄マテリアルズは,07年4月にこれまで同社企画管理部BUMPグループで担当していたマイクロボール・バンピング・サービスの事業化のため,新たにインターコネクト部を設立,本格的にサービスの提供を開始した。同社のマイクロボール・バンピング・サービスは,極微細なはんだボールをウェーハ一面に均一に配置するサービス。主にフリップチップのインナーバンプおよびアウターバンプとして用いられるが,W-CSPの端子形成にも適用が進んでいる。

図1 200mmウェーハにおけるバンプ高さ均一性の比較
図1 200mmウェーハにおけるバンプ高さ均一性の比較
(左:マイクロボールバンプ,右:スクリーン印刷法)


2. 3元系の鉛フリーはんだに対応

表1 従来技術とマイクロボールバンプの比較
表1 従来技術とマイクロボールバンプの比較

同社のマイクロボールバンピング「μB2」は,真球に近いはんだボールをウェーハに搭載するもの。はんだボールの製造は同社の子会社である日鉄マイクロメタルが担当している。特徴としては,従来のバンプ形成に用いられてきたスクリーン印刷法やめっき法と比べてバンプ高さのバラつきが少なく,また様々な鉛フリーはんだにも対応しているため,バンプを形成する材料の選択範囲を広くとることが可能となっている。特に鉛フリーとしては,Sn-Agのような2元系のみならず,Sn-Ag-Cuのような3元系にも対応している。しかも,Sn/Ag3.0/Cu0.5やSn/Ag4.0/Cu0.5といった一般的な鉛フリーはんだ以外にもSn/Ag2.6/Cu0.6やSn/Ag1.2/Cu0.5/Xのような特徴ある製品を提供しており,顧客に対して,新日鉄マテリアルズ側から「落下衝撃に強いバンプ」といったように逆に提案することが可能となっている。

3. 独自の一括配置技術

200mmウェーハ一括ボールバンプ形成例
▲200mmウェーハ一括ボールバンプ形成例

μB2の製造工程は,顧客からウェーハを預かった後,大まかに言って(1)UBM(Under Bump Metal)の形成,(2)UBM上にフラックスを塗布,(3)はんだボールの一括配置,(4)N2雰囲気中でリフロー,(5)フラックス残渣の除去,という手順で行われる。ここで要となるのがはんだボールを一括配置する技術である。同社では,独自技術として,バンプ形成のマスクとなる孔の開いたプレートを用いてはんだボールを吸着し,ウェーハ上にはんだボールを配置している。ただし,ボールトレイ上で均一な分散を行なうために,振動を与え,さらには単に吸着するだけでは余分なはんだボールを吸着してしまうことがあるため,超音波を用いた振動を加えることで,余分なボールを振り落として,精密なボール搭載を実現している。

4. ボール径60μmのバンプを試作

150μmピッチボールバンプ
▲150μmピッチボールバンプ

こうしてウェーハ上に配置されたマイクロボールバンプは,現在の量産レベルでバンプピッチ150μmで60万個以上のバンプを形成することが可能である(ボール径80μm,200mmウェーハの場合)。またウェーハ径も100/125/150/200/300mmに対応している。ボール径に関しては,現在,60μmのものが試作品として開発されており,08年度には量産化を図りたいとしている。ただし,フリップチップとして用いる場合,基板側の対応がまだまだ難しいのが現状で,量産として用いられているボール径は120μm程度のものが最も多くなっている。

デファクトスタンダードを目指す

新日鉄マテリアルズのマイクロボール・バンピング・サービスは,カシオマイクロニクスとの協業により提供されている。フリップチップ向けとW-CSP向けを提供しており,UBMの形成およびW-CSPの端子形成前までの工程をカシオマイクロニクスが,はんだボールの搭載によるバンプ形成を新日鉄マテリアルズが行っている。両社は工程間の手間を省き効率化を目的に同じ工場内でのサービスを提供している。新日鉄マテリアルズは,同工場において05年3月よりライン量産を開始,08年1月からはボール径200μm以下の小径バンプ形成も24時間体制とすることで,量産規模を拡大させるという。また,今後は同技術を使用したいカスタマに対して,ライセンス供給を実施してく構えで,そうして生産量を増やすことで,将来的にはバンプ形成技術としてのデファクトスタンダードを狙うとしている。

プレスジャーナルでは,特別調査レポート「2008 半導体パッケージング・テスティング動向と製造装置・部材産業」を発行しております。世界各地域における市場動向および各社の戦略から,最先端のパッケージ技術の最新技術動向,後工程の各プロセスにおいてその鍵を握る製造装置・部品・材料の市場各論,また企業プロフィールまでを網羅し,後工程プロセスのすべてを徹底検証します。くわしくはこちらから


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