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理化学研究所(理研)と大阪大学は,数nmサイズの分解能を持つ金属のレンズを改良し,観察画像の拡大とカラー化を提案した。「金属ナノレンズ」と命名された同レンズは,従来のガラスやプラスチックのレンズと異なり,ナノサイズの金属細線(ワイヤ)を緻密に並べた構造となっている。レンズの原理は,表面プラズモンという現象を利用し,観察する物体が発する光のパターンが,レンズ役であるワイヤ中の自由電子を集団的に振動させ,像をワイヤの反対側に結ぶ,というもの。光の波動性による限界(可視光の場合は約200nm)をはるかに微細化した,数nmサイズの分解能を持ち,ワイヤを扇形状に束ねることにより,観察像を拡大することができる。同時に,ワイヤの長さ方向にnmサイズの間隙をつくることで,光学顕微鏡のようなカラーで鮮明な画像を映し出す。とくにカラー画像が瞬時に得られることが,同レンズを使った場合の顕微鏡の特徴で,同レベルの分解能をもつ走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡の観察像が白黒であることと比べ,大きな長所となっている。今回提案された金属ナノレンズは,細胞膜のナノ・イメージングや,半導体製造におけるナノ・リソグラフィなど,幅広い分野に革新的な技術をもたらすものと期待されている。