半導体パッケージング・テスティング動向と製造装置・部材産業
パッケージング技術動向
SiP技術
より複雑なシステムと化すSiP
現在,携帯電話のような小型の機器においてもTV,カメラ,音楽プレーヤ,ゲーム,財布,ナビゲーションなど,様々な機能が搭載されるようになっている。こうした小型の機器に搭載されるアプリケーションの数は今後も増えて行くことが見込まれるが,これだけの多機能を高いパフォーマンスで実現するために半導体には小型化,高集積化,高性能化などの要求が常に求められている。そのための解決策として個々の機能を持つSoCなどのデバイスをSystem in Package(SiP)化することが求められている。
SiPは,システムを基板上で構成するシステム・オン・ボード(SoB)と,システムを一つのダイで構成するSoCの長所を組み合わせたパッケージ技術であると言える。複数のダイを組み合わせることができるが,SiPの特徴はそれだけではない。SiPは機能を完結することができるシステムまたはサブシステムを1パッケージに収めたものである。SiPには一つまたは複数のワイヤボンドやフリップチップで構成されたICチップが含まれている他,ディスクリートのような受動素子やパッケージ基板に埋め込まれた,またはパターン化された受動素子やSAWフィルタ,EMIシールド,コネクタ,プレパッケージドIC,メカニカル部品といったシステム基板に組み込まれるその他の標準的なコンポーネントなどが含まれている。
SiP製品を採用する際は,パッケージアセンブリに従来から存在する要素だけでなく,システムの全体的な機能要件や製造プロセスに関する設計要素が重要になってくる。また,サプライチェーンマネジメントやテストまでも考慮する必要もある。中でも,システム設計が最も重要となる。そのため,新規SiPを設計する際には,新規SoCを仕様から作成する場合が増えてきている。このため,システムの設計段階から,SiPの設計に最適なSoCの仕様,チップ構成,SiPとしての構造などを検討することが求められる。

図1 SiPとSoCの役割分担 出所)ルネサス テクノロジWebサイト
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スタック型と平置き型
SiPは,用いられるシステムアプリケーション別に,搭載するメモリ容量と許容される実装面積や高さが変わり,パッケージの外形寸法に応じてスタック型と平置き型に分類することができる(図2)。スタック型は主に携帯電話やデジタルカメラなど,基板のスペースを少しでも減らすことで,より小型化が可能となる機器に用いられる。また,平置き型は電気特性や熱特性,低ノイズなどが求められるデジタルTVやカーナビゲーションシステム,ゲーム機などに用いられる。
SiPが用いられるパッケージのほとんどはBGAパッケージとなっているが,実装サイズよりも低コストの方が優先される場合などにおいてはQFPなどのパッケージ形状が用いられることもある。ただし,最近の携帯電話などを見ると,Package on Package(PoP)が用いられていることが多い。これは,SiPではデバイスメーカーが仕様の定義を主導するのに対し,PoPではカスタマ側でSoCやDRAMなどのメモリのような構成するデバイスを選択することができるためである。

図2 アプリケーションとSiPパッケージの形態 出所)第75回VLSI フォーラム予稿集
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