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特別調査レポート

半導体製造装置・材料業界

世界の半導体メーカー展望
07年の半導体市場は過去最高を達成

海外半導体メーカーの売上高および設備投資額動向について述べる。
07年の半導体市場は,過去最高を記録した06年の記録を上回ったものと推計される。表1に示した主要17社の売上高では前年比4.6%増の1470億7600万ドル規模となった。08年は,北京オリンピック開催の年であり,前年比9.1%の成長が見込まれる。なお,07年の売上高トップはIntelで,同8.2%増の383億万ドル。続いてSamsung Electronicsが189億9000万ドル,Texas Instrumensが133億900万ドルとなり,上位3社については,昨年の順位を堅持した。

表1 日本を除く世界半導体主要メーカー17社の半導体売上額(単位:M$ 各メーカーの決算期による)
企業名 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年
Intel 26539 26764 30141 30730 38826 35382 38300
Samsung Electronics 7358 8194 9361 16276 18330 20084 18990
Texas Instruments 6784 6944 8360 9678 11722 13730 13309
STMicroelectronics 6357 6318 7238 8761 8882 9854 10000
TSMC 3581 4654 5865 7653 7938 9416 10512
Hynix Semiconductor 3267 3000 3620 4648 5753 7368 8904
Freescale Semiconductor 5989 5810 4864 5715 5843 6329 5722
NXP Semiconductors 3827 4360 5159 5691 5962 6200 7204
Micron Technology 3825 2589 3091 4404 4880 5273 5690
Infineon Technologies 5619 5136 7167 8945 8243 5142 6263
Qimonda - - - - - 4769 5657
Advanced Micro Devices 3892 2697 3519 5001 5848 5649 6013
UMC 1840 1939 2810 3519 2963 3123 3479
Spansion - - 962 1193 2003 2620 2500
National Semiconductor 2113 1495 1673 1983 1913 2158 1930
LSI 1780 1861 1693 1241 1903 1949 2603
Agere Systems 4100 2200 1839 1912 1676 1570 -
合  計 86837 83961 97382 117531 132685 140616 147076
注)一部当社推定

主要メーカーの動向

1. Intel

Intelの07年の売上高は,前年比8.2%増の383億ドルとなり,首位の座を堅持している。また,利益は営業利益が同45%増の82億ドル,純利益が同38%増の70億ドルと大幅な増収増益となった。
同社のプラス成長の要因としては,新製品に対する投資や業務効率の改善に向けた取り組みが結実したことことが挙げられる。同年第4四半期における,マイクロプロセッサとチップセットの出荷数ならびに売上高は,過去最高を記録した。また,通期での利益増加率が売り上げ成長率を上回っており,同社では推進中の経営合理化によるものとしている。
一方,設備投資においては,中国の大連に300mmウェーハ対応の半導体量産製造施設「Fab68」を建設する計画を発表している。Fab68には,25億ドルが投じられ,同社にとってアジア初の半導体量産製造施設(前工程)となり,中国でのこれまでの事業活動に次いで,多大な投資が行われる。なお,同社が,新たな拠点に半導体量産製造施設を建設するのは,92年のアイルランドでのFab10の建設以来となる。Fab68の建設着工は07年後半,製造開始は10年前半を予定している。竣工直後は,同社中核事業であるマイクロプロセッサを補完するチップセットの専用製造施設として稼働する予定。この新施設が竣工すれば,同社は米国,アイルランド,イスラエルにある他の拠点と合わせて八つの300mmウェーハ対応施設を有することになる。

2. Samsung Electronics

Samsung Electronicsの07年の売上高は,前年比2.2%減の18兆6600億ウォンとなった。マイナス成長の主な要因としては,DRAMおよびNAND型フラッシュメモリの供給過剰による価格下落によるところが大きい。しかしながら,第3四半期においてはDRAMの価格が供給過剰によって急落するなどの厳しい環境が持続する中,大幅な実績改善を実現。モバイルDRAM,グラフィックDDR,SDRAMなど高付加価値製品の比重を拡大させ,80nmプロセスと68nmプロセス製品の比重を総生産量の60%にまで拡大するなど製品の差別化と原価競争力の強化を行った。さらに,危機をチャンスにするビジネス戦略として厳しいメモリの市況の中でも生産能力を増設するため,メモリ部門に14億ドル規模の追加設備投資計画を明らかにした。
また,同社は,メモリ分野において画期的な製品・技術開発を続けている。07年3月には,60nmプロセスを適用した1G DDR2 DRAMの量産を開始。60nmプロセスでは,これまでの80nmプロセスに比べて40%以上,DRAM業界での主力量産工程である90nmに比べて2倍以上の生産性向上が可能となる。07年4月には,Through Silicon Via型チップ接続方式であるWSP(Wafer-Level Processed Stack Package)技術を適用した,4段積層DRAMチップとモジュールの開発に成功した他,51nmプロセスを適用した16GビットNAND型フラッシュの量産を開始した。さらに,07年10月には,SaDPT(Self-aligned Double Patterning Technology)を適用し,30nmプロセスで64Gの容量を持つNAND型フラッシュメモリの開発に成功している。

3. Texas Instruments

Texas Instruments(TI)の07年の売上高は,主に RISCマイクロプロセッサ,携帯電話向け半導体製品およびDLP製品の需要減により,前年比3.1%減の133億900万ドルとなった。
同社の07年の半導体製品別売上高を見ると,アナログIC関連ビジネスの売上高は,主に高性能アナログ半導体の需要増が携帯電話向け製品の売り上げ減を相殺したことにより同1%増,高性能アナログ製品の売上高は同9%増となった。デジタル・シグナル・プロセッシング製品関連ビジネスの売上高は,DSL事業部門の売却と,携帯電話向けをはじめとする広範囲な市場での需要減により,同2%減となった。その他の半導体事業の売上高は,DLPおよびRISCマイクロプロセッサ各製品の需要減により同12%減となった。マイクロコントローラ製品およびロイヤリティ収入は増加したが,標準ロジック製品の売上高は06年とほぼ同額となった。
また,同社はフィリピンに組み立て・テスト工程の新工場を建設する。この新工場は,フィリピンのクラーク経済特区に建設し,総面積は7万7000m2となる予定。これに伴い,3000名の新規雇用を見込んでおり,フィリピンでの同社従業員数は,07年時点の2倍になる。なお,新工場の建設開始は07年下期を,稼動開始は08年下期をそれぞれ予定している。

4. STMicroelectronics

STMicroelectronicsの07年売上高は,前年比1.5%増の100億ドルとなった。これは,MEMS製品,デジタル家電関連製品や産業向け製品,さらにはワイヤレス分野向け専用製品などの成長によって牽引されている。
販売分野別の構成比率では,自動車分野が全体の15%,コンシューマ分野が17%,コンピュータ分野が16%,通信分野が37%,産業分野&その他が15%を占めている。これら販売分野別での成長率としては,産業&その他の分野が同8%増,自動車分野と民生分野がそれぞれ同4%増,通信分野が同1%減,コンピュータ分野が同2%の減少となっている。
一方,製品グループ別の構成比率では,アプリケーション専用製品グループ(ASG)が全体の54.4%,産業&マルチセグメントセクター(IMS)が31.4%,フラッシュメモリグループ(FMG)が13.6%,その他が0.6%を占める。製品グループ別での成長率としては,ASGが同0.8%増,IMSが同10.4%増,FMGが同13.1%の減少となっている。
同社とIntelおよび投資会社のFrancisco Partnersの3社は,07年5月にフラッシュメモリの合弁会社「Numonyx」の協同設立に関して合意した。手続きの完了は,08年第1四半期中を予定している。

5. TSMC

TSMCの07年の売上高は,前年比1.6%増の3226億3000万NTドルとなった。
同社は,300mmウェーハ対応のギガFabへの移行を推進しており,1年にわたりすべての装置の生産性向上に努めてきた。特に新竹のFab12とFab14で,65nm,45nmの増強を中心に展開。45nmは,07年第3四半期から製造を開始しており,顧客は10社以上を数える。
同社07年の主な事業成果としては,1月にインド拠点を開設,3月にEDRAMおよび55nm製品をリリースした。また,9月には45nm量産スケジュールを発表し,TSMC本社の20周年記念式典を執り行った。12月には,90nmプロセスでの300mmウェーハ100万枚出荷を達成・発表し,32nm世代の低電力SoC向けCMOS技術開発についても発表を行った。

6. Hynix Semiconductor

Hynix Semiconductorの07年の売上高は,前年比11.9%増の8兆6050億ウォンとなり,06年に引続き過去最高額を達成した。
同社は,07年3月に東芝と半導体特許関連のクロスライセンス契約および製品供給契約を締結した。この特許クロスライセンス契約締結で,アメリカと日本,国際貿易委員会保留中となっていた両社の全特許訴訟が取り下げられた。また,同月HynixはSanDiskと,両社のフラッシュメモリ製品に対する特許クロスライセンス契約および製品供給契約を締結した他,両社はx4製品を含むメモリ製品生産とNAND型 フラッシュメモリシステムソリューション販売のための合弁会社設立に関して了承覚書を締結した。両社は合弁会社に同額投資し,Hynixにて生産することとなる。同年10月には,米Ovonyxと,PCM(Phase Change Memory:相変化メモリ)技術に関して長期にわたるライセンス契約を締結。さらに,同年11月には,韓国のSiliconFile TechnologiesとCMOSイメージセンサ事業で提携することに合意し,11月には韓国のSiliconFile TechnologiesとCMOSイメージセンサ事業で提携することに合意したことを発表した。

7. Freescale Semiconductor

Freescale Semiconductorの07年売上高は,前年比10.0%減の57億2200万ドルとなった。
同社は,07年2月に半導体の先進研究開発を目的としたIBMテクノロジー・アライアンスへの参画を発表した。この合意には,CMOSやSOIに代表される45nm世代に向けた先進半導体の研究開発が含まれる。また,これにより現在同社で所有している製造拠点や,ファンドリに加えて,IBMのCommon Platformパートナー企業の製造キャパシティも利用できるようになり,製造戦略をさらに強化することとなった。
また,中国,インド,ブラジルにデザインセンターを新たに設けるなど,開発拠点の増強を行った。

プレスジャーナルでは,特別調査レポート「SPECIAL SURVEY 43 2008半導体製造装置・材料業界」を発行しております。世界の主要半導体製造装置・材料メーカーを対象にアンケート調査および取材調査を行い,その結果を分析し市場の現状と将来を展望した,業界屈指の調査レポートです。くわしくはこちらから

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