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特別調査レポート

65/45nm時代の半導体メーカー動向と製造装置・材料産業

世界の半導体市場動向
堅調に推移

2006年の半導体世界市場は,前年比8.1%増となり前年に引き続いて堅調な伸びを示した。特に大きな伸びを示したのはセンサとオプトエレクトロニクスの2市場で,ともに2桁の高成長を記録した。 また,同市場の地域別構成比率をみると,日本市場が19%,米国が18%,欧州が16%,そしてアジア・太平洋地域が47%となっており,欧州市場が05年比で1ポイント減,アジア・太平洋地域が同1ポイント増となっている。今後もアジア・太平洋地域への生産シフトは継続していくことから,同地域が占める割り合いは微量ながらも増加していくことが予測される。市場の成熟化が懸念される半導体産業だが,08年のオリンピックイヤーに向かって引続き堅調に推移すると思われる。

半導体世界市場予測
図1 半導体世界市場予測

一方,2007年には,これまでのシリコンサイクルとは異なったサイクルへの移行も考えられる。その背景にあるのがMicrosoftの次世代OS 「Windows Vista」である。同OSの発売により,単価の高い大容量DRAMの需要喚起が見込まれる。また,プロセスの微細化によるNAND型フラッシュメモリのビット成長率の増加,および価格低下による新規アプリケーションの登場といったことも十分期待され,今後,半導体産業は新たな成長局面を迎える。

近年,半導体産業においてPCや携帯電話のような超巨大市場を生み出す商品はほとんど創出されていない。しかしながら一方で,ポータブルオーディオなどのような,ある程度の市場規模を生み出すアプリケーションが次々と誕生している。こうした新規アプリケーションの登場と,それを扱うユーザーの中心が,企業から個人へと移ることで,4年の周期で景気の好不況が訪れていた従来のシリコンサイクルはもはや崩れてしまったのではないだろうか。こうした市場の動向を踏まえると,今後の半導体産業は従来以上に緩やかな成長サイクルとなり,比較的堅調な市場が続いて行くことが予想される。

業界大再編の可能性

継続的な成長が見込まれる半導体産業ではあるが,過当競争による利益率の低下や高止まりが続く材料やエネルギーの価格などの影響により成長速度の鈍化が懸念される。

また,2006年はRoyal Philips Electronicsの半導体部門やFreescale Semiconductorなどが複数の投資ファンドで形成されるコンソーシアムによって買収されるなど,投資会社による業界再編の動きが加速した。 2007年以降は日本においても同様に半導体メーカーを標的にした買収劇が繰り広げられる可能性が高い。これは,2006年に実施された商法の改正により外国株などを対価にした「三角合併」の解禁が実施されるためである。これまでも半導体産業はスピンオフや合併といった動きを見せてきたが,今後は日本地域も含め豊富な資金力を有する米国系投資ファンドなどで形成される投資グループが主導する形で,半導体産業の再編が進む可能性は高いものと思われる。

世界の半導体市場動向
メモリメーカーが牽引

2006年は,DRAM需要の急増およびフラッシュメモリの堅調な需要を背景に,半導体メーカー各社は設備投資に対して積極的な姿勢を見せた。その結果,同年の主要半導体メーカーの半導体設備投資総額は,2005年の総額を上回った。国内のデバイスメーカーをみても,各社とも1000億円規模の投資を行っており,その総額は大手7社のみで1兆円を超した。 また,海外でもIntelやSamsung Electronicsが40億ドルを超す巨額な投資を行った他,ファンドリ各社も投資額を2005年比で投資額を大きく引き上げ,結果,海外の主要半導体メーカーの投資総額は前年比16.9%増となった。

国内の投資額は総額で1兆円超

2004年度から2006年度にかけての国内電機・半導体メーカーにおける半導体関連向け設備投資額の推移を,東芝,富士通,ソニー,エルピーダメモリ,NECエレクトロニクス(NECEL),ルネサス テクノロジ,松下電器産業の主要7社で見ると,2004年度が約8900億円,2005年度が約9700億円,そして2006年度が約1兆290億円と,総額が徐々に上がってきており,2006年度は遂に7社だけで1兆円を超える規模となった。

半導体製造装置市場動向
2006年2桁成長,2007年は若干鈍化

半導体製造装置の2006年世界市場は,前年比22.5%増と前年のマイナス成長から一転,2桁のプラス成長となった。年初には1桁の緩やかな成長が予測されていたが,周知の通り,DRAMやポータブルオーディオプレーヤやUSBメモリなどで用いられるフラッシュメモリ関連で,メモリメーカーの大型設備投資が行われ,今回のV字回復に至った。

半導体製造装置の世界市場予測
図2 半導体製造装置の世界市場予測

一方,2007年については設備投資の一服感などから1桁成長に止まるものと思われる。その後,オリンピックイヤーとなる2008年には再び2桁の高成長を記録し,活況を呈するものと予測する。具体的には,2007年が同7.8%増,2008年が同15.0%増と見込む。 ただし,2006年12月にエルピーダメモリとPowerchip Semiconductorが,DRAMのメガファブの設立を発表したことで,Samsung ElectronicsをはじめとするDRAMメーカーの設備投資競争に火が付く可能性も十分考えられ,状況によってはさらに装置市場が拡大することも。

【この記事は「特別調査レポート 65/45nm時代の半導体メーカー動向と製造装置・材料産業」より抜粋】


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